コドモト ブログ

子育て情報サービス「コドモト」についてスタッフが語ります。

子育てについて当事者・企業・行政など様々な人が語り合ったら何が起こる?「とつかフューチャーセッション」参加レポート

こんにちは、コドモト代表のウエオカです。

 

子育てしていて「こんなことが困ってる」「もっとこんな風だったらいいのに」と思うことがあっても、実際に誰かに話す機会はあまりないのではないでしょうか。たまに話すとしてもママ友や夫くらいでは。

しかしそれについて、当事者だけでなく、企業や行政といった当事者ではない人たちと共に話し合ったらどうなるでしょう?

戸塚を拠点に活動するNPO法人こまちぷらすが開催する「とつかフューチャーセッション」はまさにそれを実現したもので、先日9月14日に第4回目、「子育て」をテーマとしたセッションに私も参加してきました。

f:id:haguretomo:20170919105040j:image 

この第4回目はこれまで第1回目から、子育て、障害、介護というテーマで開催してきて、もう一度第1回目と同じ子育てと、初めての2巡目として行われる回でした。

子育て、障害、介護、これらはどれも当事者が大きな課題を抱えるテーマです。

当事者の一人一人が悩みを抱えていても、それが誰かに気づかれなければ、その課題は解決されることはありません。

 

では、このテーマについて異なる立場の人達がどのように話し合うのでしょう。

「私の関心事」と「誰かの関心事」が重なるとき

今回、参加者は6、7人のグループで、予め決められた席に座りました。見たところ各グループ違った立場の人たちが混ざるようになっているようです。

このグループ内での対話を行う際に用いられたのが「3枚の葉っぱ」というツールです。

f:id:haguretomo:20170919105115j:image

部屋の両サイドの壁には各数十枚ずつ、色とりどりの葉っぱが貼られており、そこには様々な意見が書かれています。

参加者は各自その中から3枚、共感する、共感しない、これについて話し合ってみたいといった観点で、ピンときたものを選びます。

次に、その選んだ3枚について隣の人とペアで共有します。

当事者と当事者でない人との問題の捉え方の違い

私のペアとなったのは、子育て当事者ではなく、子育て中の人にサービスを提供する側の方でした。

その人が選んだカードの1枚に

「箱物を増やすばかりでなく、人の配置を。誰もいないところには行く気になれない」といった主旨のものがありました。

その人は、このカードが共感できないというか、よくわからないもう少し知りたいと思ったので選んだと仰っていました。

一方私はこのカードを読んで、あまり使われていない地区センターの遊び場などをイメージし、この意見はわかる気がしました。

f:id:haguretomo:20170919105834j:plain

「家で一人で子育てをしてると孤独だから、どこかで誰かと話がしたい。子どもを連れて遊べるところに行っても、そこで誰とも話すことができず、ただ子どもと二人きりでいるなら家にいても変わらないから行かない。少し遠くても人との関わりがある場所に行きたい。

私はそのように言いました。

異なるテーマとの交わり

ペアでの共有の後には、グループでの共有がありました。そこで他の方たちの話したことも聞きましたが、その中で興味深い展開がありました。

他の方の取り上げた問題の中に「子どもたちがもっと自由に外遊びができる場を」というものがありました。最近の公園ではボール遊びなどが制限されているところも少なくありません。また、公園に行っても誰もいない、異年齢の子たちが共に遊んだりすることが少ない、プレイパークのような場所がより広がればという話になりました。

f:id:haguretomo:20170919110157j:plain

また、子どもが育ち、子育てが一段落した主婦が、これまでの経験を活かして子どもと関わる仕事がしたいと思ってもそうした場があまりない、町内会などでは孫のような年の子どもたちと関わりたい年配の方も少なくないといった話になりました。

共通する問題とその解決方法

もしこうした子育ての経験を持つ主婦や、子どもと関わりたい年配の方が、地域の公園や遊び場にいて、子育て中の親の話し相手になったり、子どもの遊び相手になってくれたら?

今有効に活用されていない施設が人の集まる場所になり、子育て中に感じる様々な悩みを解決することができそうです。

多世代交流を、各世代ともに求めている。

人と人とをつなぐ人がいれば。

私たちのグループ内での話し合いはそうしたところに帰結していきました。

f:id:haguretomo:20170919111257j:plain

ではどうしたらそれを実現できるのか。世代間の壁をお互いに感じており、多世代交流を求める人達は一定数いるものの、その人達同士がうまく出会えない。どうしたらその壁を壊せるかといったことが次なる課題として上がりました。

フューチャーセッションでの気付きとコドモトとの繋がり

私がコドモトの企画を考えるきっかけとなった原初体験として、自分の住む地域での親子の居場所の少なさがありました。

子育て支援センターが遠い、もっと近くにそうした場所がほしい。でもそれがない現状でも、遊び場がある施設は実は身近にあったりする。

現状活用されていない施設をもっと有効活用できたら、ここだけではなくより多くの場所で子育て中の親の助けになるのではないかという思いがありました。

f:id:haguretomo:20170919113742p:plain

使ってもらうために、まずその施設の存在を知ってもらう。そのための情報サイトとしてコドモトが生まれました。

ただ、サイトのオープンから約半年、港南区南区を中心として900件近い施設のレポートをしていく中で、情報を伝えるだけでは不十分、これだけでは活用まで至らないということにも気づき始めていました。

コドモトの次のアクション

そこで、地域の中で子育て中の親が集える場子どもたちを共に遊ばせる場の提供をという目的で、地区センターやケアプラザ、コミュニティハウスでの親子向けのイベント開催の準備をちょうど夏休み前頃より始めたところでした。

これは正に今回のフューチャーセッションで私たちのグループが話し合った「人と人とをつなぐ人」をやろうという動きです。

f:id:haguretomo:20170919113919p:plain

以前から「地域にコーディネーターを増やす」といった言葉がこまちぷらすのHPに書かれていたことも、今回のセッションに参加して、なるほどと納得がいくようになりました。

私たちもやります。でも、私たちだけの力ではやりきれないでしょう。ではどうするのか。その先のことも考えていますが、今はまず目の前のことを。

コドモトのイベント、もうじき始まります!

www.kodomoto.info

 

その後のイベントはコドモトのFBページ、twitterにて最新情報をお知らせします。

◯コドモトFacebookページ

https://www.facebook.com/kodomoto.info/

◯コドモトtwitter

コドモト【公式】 (@_kodomoto_) | Twitter